I won't last a day without you

(3)
written by 鏡様

PM11:30・・・
「もう、寝ようかな・・・」
はれた目を擦りながらセリナが部屋に向かおうとした時・・・
バタン!
扉が大きな音をたてて開いた。
セリナが振り返るとそこには花束をもったミュラーが立っていた。
「あ、えっとセリナ。俺が・・・俺が悪かった・・・」
うつむいたまま、ミュラーがつぶやく・・・。
「何言ってるかわからないわよ!」
「だから俺が・・・俺が悪かった!」
二人は黙り込んでしまった。
「今日が何の日かしらなかったんだ。それであんなことを・・・」
もう半泣き状態のミュラーが必死に頭を下げているのをみてセリナは
「もう、いいわよ。本当にあなたはバカね・・・」
とだけいい、ミュラーを家にあげた。

「今日,何の日か本当に知らなかったの?」
セリナのこの問いにミュラーは縦に二回早く首を振った。
「はぁ〜。やっぱりあなたには無理だったのね」
「ごめん・・・。これからはちゃんと勉強しとくから・・・」
「もう、いいのよ。気にしないで」
「うん・・・・」
「もう寝ましょう」
そういって立ち上がったセリナの細い腕をミュラーが引っ張った。
「あの・・・。すずらんの意味わかったんだけど・・・。あの・・・なんていうのかな・・・」
ぶつぶつ言っているミュラーをじっと眺めているセリナ。
「あなたの言いたい事は大体分かったわ。今日あなたに言いたい事があったの」
「何・・・」
「あら、すずらんの意味分かったんじゃなかったの?」
「それは・・・」
「ナイトハルト・・・」
名前を呼ばれたミュラーが顔をあげた瞬間セリナの暖かい唇がミュラーの唇にふれた。
「あなたのことが好き。私と・・・私と一緒に暮らして」
「あ・・・。うん・・・喜んで」
ミュラーの持ってきた花を花瓶に入れてから二人は・・・・・・・(読者の方の想像にお任せします)

「じゃあ何時、俺の家に来る?」
朝起きたミュラーがセリナに訪ねる。
「う〜んとね。明日か明後日」
「わかった。じゃあ家をきれいにしとかなきゃね」
「そうそう。汚かったら怒るからね」
「それだけは勘弁してくれ(汗)」
二人はキスをすると、キッチンに仲良く手を繋いで歩いていった・・・・・・

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いいなぁ、若いって・・・と思わせるラストですなぁ。
鏡様、転載の許可をありがとうございました!


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