プロローグ
(by 鏡様)
あの日・・・もう一人の自分を知ったあの日から・・・
私は変わってしまった・・・
記憶がよく飛ぶようになった。
気がつくといつも自分の足元に血だらけの人が転がっている・・・
夢に見るようになった。
もう一人の自分と向かい合っている夢。
あいつは笑っている・・・。
体は血に汚れ、足元には人が・・・。
そして呟いた・・・
「俺はお前だ。お前が俺から逃げようとしても逃げられないよ・・・」
いつもそこで目が覚める・・・。
胸が締め付けられる・・・。
鏡の前に立つとやつの姿が見える・・・。
その夜も夢を見た・・・
「どうした?かなり疲れているようだが?その体は俺の体でもあるんだ・・・。大事に使ってくれよ・・・」
「貴様は誰だ!何のために俺を・・・」
「誰?だから俺はお前だ。お前の心の中にある裏の部分だよ・・・」
「裏だと・・・」
「そうさ・・・。表では良い人そうに振舞っているが裏はこんなに汚いんだよ・・・。もうお前の役目は終わった・・・。
その体俺に返してもらおうか・・・。お前はここで寝ているのがお似合いだ・・・」
「いやだ!これは俺の体だ!誰がお前のようなやつに・・・」
「そうかい・・・。ま、素直に渡してくれるとは思ってなかったし・・・」
「貴様・・・」
次の瞬間目の前が真っ白になった・・・
「ははははは・・・。こんなに簡単に手に入るとはな・・・。せいぜい大事に使わせていただくとしよう・・・」
服を着替えるとミュラーは家を出て行った・・・。
そのミュラーを見たセリナはすぐにFTLでミッターマイヤーにミュラーの異変を話した。